2018.3.11
セブン・シスターズ
7つ子の姉妹を一人7役でノオミ・ラパスが演じる。
セブン・シスターズの映画情報
原題 | What Happened to Monday(Seven Sisters) | ||
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制作年 | 2017年 | 制作国 | イギリス、アメリカ、フランス、ベルギー |
上映時間 | 123分 | ジャンル | SF |
映倫 | R15+ | ||
オフィシャルWeb | http://www.7-sisters.com/ |
監督 | トミー・ウィルコラ |
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キャスト | ノオミ・ラパス |
以下「セブン・シスターズ」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「セブン・シスターズ」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
セブン・シスターズのあらすじ・ストーリー
世界は大変な問題を抱えていた。人口過剰と食料不足。食料不足に対応すべく開発された遺伝子作物の影響で出生率も急増。人口は爆発的に増え、ついに欧州連邦は、一家族につき子ども1人のみ認められる「児童分配法」を施行する。2人目以降の子どもは、地球の資源が回復するまで「クライオスリープ」で冷凍され眠らされる。
そんななか、また新たな命が誕生した。日曜日から土曜日までそれぞれ名前を付けられた7つ子姉妹だった。母は出産と同時に死に、姉妹の家族は祖父だけだった。祖父、児童分配法に逆らい姉妹たちを1人の人格カレン・セットマンとして生きるように教育した。月曜日にはMondayが外へ出てカレンを生き、火曜日にはTuesdayが外へ出てカレンを生きる生活をおくった。
ときは過ぎて30歳となった姉妹たち。ある月曜日、いつものように銀行員の仕事に出かけたMondayが帰宅せず行方不明になった。翌日火曜日にTuesdayが仕事に出かけると、児童分配局員に連行されてしまう。姉妹の住む部屋へも児童分配局員が押し入り、Sundayが殺されてしまった。姉妹が児童分配法に違反していることがバレてしまったのだ。
セブン・シスターズをみた記録
さすがにひどい世界で、たぶんこうなるまえに何かしらの手を打つことになるとおもうけど、その手立てが遅れて取り返しのつかない世界になってた。ちょっとこれはやりすぎだろうけど、なかなか可能性の高い話だとおもう。中国の一人っ子政策みたいなことをしなくちゃいけないような時代がくることは間違いないんだろうね。
そんな世界で生き抜いてきた7姉妹の生活が、あまりにも不透明で不信感。エリートで銀行員の仕事に就いたことは大きいだろうけど、それまでの幼少から大人になるまでは苦しかっただろうね。いつの間にか亡くなった祖父の収入も不明だけど、1人しかいないはずの暮らしが実は7倍って、厳しいにも程がある。だけどすくすく成長して、あっという間に年月も流れ、姉妹のウソがバレる頃には30歳。逆に言えば、それまでが完璧な生活で、祖父の教育が姉妹を支えてたことになるけど。いろいろ苦しい生活を強いられたはずなのに、姉妹たちは仲が良くもなくいい年齢してワガママだし個性を捨てられないし、厳しい生活をしてきたとは思えないくらい我が強い女たち。
そうでなきゃ映画にならないのか?見ている側からすると都合よく育ってきた姉妹たちに、一瞬も感情移入はできなかったよ。
設定も世界も中途半端なんだ。いわゆるハリウッドの大作感がある割には、穴だらけにみえるんだ。
そういうのは、きっと監督や脚本の差に出てくるんだって。トミー・ウィルコラ監督をまったく知らないけど、大ヒットした「ヘンゼル&グレーテル」も見ていない分際なので、こんど見てみよう。そしてまた文句を垂れたい。
もうひとつ、よくある未来のSF映画の世界って、なぜボロボロなんだろうか。人口過剰、食料不足、環境汚染、それぞれの映画でテーマがあるけど、揃いも揃って市民が生活する建物や施設はボロボロ率が高い。資源がない世界とは言え、超未来なのに建物が現在の地球と変わらないのはやっぱり変だ。悪巧みしている金がある奴らの建物は近未来的に作られているから、きっと現在とは異なる資源があると思われる。
この辺りもリアリティーに欠ける理由のひとつなんだとおもうよ。扱うコンピュータは超ハイテクで、手のひらで操作したりする世界なのに、街並みは今と変わらないって、汚くてテンション下がった。