2019.1.7
ノーカントリー
コーマック・マッカーシーの『血と暴力の国』をコーエン兄妹が映画化。
第70回アカデミー賞作品賞、助演男優賞、監督賞、脚色賞を受賞。そのほかもノミネートや受賞がいっぱい。
ノーカントリーの映画情報
原題 | No Country for Old Men | ||
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制作年 | 2007年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 122分 | ジャンル | サスペンスドラマ |
映倫 | R15+ |
監督 | ジョエル・コーエン、 イーサン・コーエン |
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キャスト | トミー・リー・ジョーンズ |
以下「ノーカントリー」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ノーカントリー」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ノーカントリーのあらすじ・ストーリー
テキサス、モス(ジョシュ・ブローリン)は荒野で狩りをしている最中、銃撃戦があったであろう現場を見つけた。全員が死んでいた現場は麻薬取引をするはずが揉めてしまったように思える。
その現場で見つけた200万ドルを持ち帰ったが、不意に思い立って現場に戻ったことで殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)に追われることになる。
同時に、銃撃戦の現場を見にきた保安官ベル(トミーリー・ジョーンズ)は、モスが事件に関係しているとわかり、モスの行方を追うが、さらに起こる事件に頭を悩ませていた…。
ノーカントリーをみた記録
難解な映画だ!けっきょくなにが言いたかったの?なんの映画?こわい殺し屋の映画?お金どこいった?奥さん死んだ?
意味がありそうでない、なさそうで深い、それすらもぜんぜんわからないくらい唖然とする映画だった。疑問もたくさん残ったけど、たぶんそれって大した問題ではなくて、殺されていても殺されていなくてもどっちでもよかったみたいだし、お金だってどこにあったっていいみたいだったし。
それよりももっと知るべき、わかるべき、知るべきことは他に山ほどあったみたい。
ただ、映画をみたみんながそれをちゃんと読み取れるとは限らない!あたしもほぼ雰囲気を味わっただけで終わった気がする。
殺し屋シガーの不気味さ、逃げるルウェリンの緊迫、ベル保安官の推理で物語が進む。
なんといっても、この映画でいちばん印象に残るであろう殺し屋シガーのヤバさ。シガーの武器だったガスボンベが怖くて仕方なかった。
ボシュッとすると高圧でポンと抜けるあれ、対象がドアの鍵なら便利な道具だけど、人間な頭となるとまぁ気持ちわるい。不気味で怖くて、見ているあたしがなんか傷つく。おまけに散弾する役割もあって、無慈悲な殺し屋の武器丸出しを人に向けたときはゾッとしたよね。
ストーリーの最後には、けっきょく彼はルウェリンをなんのために殺しにいったのか、よくわかんなくなってたけども、存在感ダントツの恐怖を感じさせられた殺し屋だった。
ベトナム戦争を経験したけど今はただの溶接工、強い強い。ハートも強いし頭も強い。だけど金は入れ替えないという、ちょっとズッコケな感じだったけど、彼が逃げまくるおかげで相当な緊迫感・緊張感を味合わせてもらった。
ひいき目で、ジョシュ・ブローリン好きなので、コーエン監督の映画だしきっと死ぬのだろうと思いながら、死なないでほしいと祈ったくらいだ。
物語の主人公であるベル保安官。
経験値からか、推理力がハンパじゃない。事件を最後まで追い続けるパワーは残っていないほど老いた風だったけど、正義感があるようでないおじいちゃんだった。
ストーリーにおいて意味があるのかすら実はよくわからなかった存在だけど、長年アメリカという国を見てきて、ついにここまでやばい殺し屋が出来上がるくらい、恐ろしい国になったことを感じながら語る映画においては重要な人物だった。
映画をみ終えたあとにモヤモヤが止まらない映画ってたくさんあるけど、この映画もすさまじかったな。考察しているサイト探しちゃったもんね。
ハビエル・バルデム
スペイン1969年生まれ。妻はペネロペ・クルスといううらやましいハビエル・バルデム。
濃いイケメンで、かなり顔が好きだけども、この映画ではそのイケメンが怖い怖い。
アカデミー賞助演男優賞おめでとう。冷酷という言葉では安っぽすぎる、怖い殺し屋を演じていた彼。あまりにも怖い役だったから、早く笑っている顔の映画をみて安心したい。