2020.1.3
ケープ・フィアー
「恐怖の岬」(1962)のリメイク。監督は「タクシードライバー」(1976)や「グッドフェローズ」(1990)、「ディパーテッド」(2006)などのマーティン・スコセッシ。
ケープ・フィアーの映画情報
原題 | Cape Fear | ||
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制作年 | 1991年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 127分 | ジャンル | サスペンス |
映倫 | G |
監督 | マーティン・スコセッシ |
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キャスト | ロバート・デ・ニーロ |
以下「ケープ・フィアー」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ケープ・フィアー」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ケープ・フィアーのあらすじ・ストーリー
婦女暴行罪で有罪となった男性マックスは、裁判で自分を弁護したサムを逆恨みし、彼に対する恨みの言葉をタトゥーにして自分の体に彫りつつ、刑務所内で読み書きと法律を学ぶ。14年の服役を終えたマックスは出所後、サムとその家族に対して復讐する計画を実行に移す。まずは法律を破らない範囲で、さまざまな嫌がらせをサム一家に繰り返していく。恐怖に耐えられなくなったサムはクルーザーを借り、家族を連れて旅に出るが……。
ケープ・フィアーをみた記録
オリジナルの「恐怖の岬」(1962)をとっても尊重したのではと想像。いろいろと現代ではチープすぎるとしか表現できないようなシーンも多くて、逆に新鮮ではあった。なぜこんなこわい男のエピソードを映画にするのかわかんないけど、わるいことをしたらそのしっぺ返しが必ずくるんだよってケイディのメッセージは余裕でスルーされ、ただの恐怖変態野郎として終わっていくのはなんかもどかしい。
そもそもがレイプ犯という、明らかに重罪で頭が狂っているやつの言うことをまともにきく必要はないはずだけど、人権てものは平等に与えられるべきらしく、出所すれば弁護士も雇うことができるし、合法のもと、嫌がらせをすることだってできる。頭がよく、合法のもとで変なことをされるというのが最強なのだろうし、つまり最もおそろしいかもしれない。そんな恐怖を感じさせられた。
なんなら娘まで魅了されちゃったら、恐怖どころではなく、殺意を感じるだろう。こんな極悪人が正しくやさしく生きているひとを洗脳して、生活や社会を乱して金を奪っていく。いちばん厄介で始末の悪い類いのやつだ。にしても15歳の女のこがまんまとケイディに魅力を感じちゃってるのは不思議だったけれど。おっかなくて気持ちわるいっておもうのが一般的だと思うのだけど、人間の好みは人それぞれ。
ちょくちょくおかしなところがあるけど、いわゆるひと昔の映画という感じで、それも醍醐味かもしれない。チープなところがあるほど、役者の芝居レベルが問われるだろうから、この映画はその点でいうと最高レベルだろう。どんな瞬間も気味がわるい頭キレキレ野郎も血と涙もないマフィア野郎もかわいいおじいちゃんも演じ分けられるロバート・デ・ニーロに脱帽する。