あらすじ・ストーリー
1970年代アメリカ。バリー・シール(トム・クルーズ)という男は航空会社TWAのパイロットをしていた。
ある時、バリーのもとにCIAのエージェントのシェイファー(ドーナル・グリーソン)がやってきて、極秘に偵察機を飛ばしてほしいとスカウトされる。
バリーはCIAの極秘任務に就き、パイロットとして行き来しているうちに、麻薬王から密輸を依頼され、運び屋として数十億稼ぐようになるが…。
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バリー・シール/アメリカをはめた男をみた記録
トム・クルーズは悪い奴を演じることができない役者なんだろう。あれでも50代、若々しくて爽やか。
汗ビショビショでも、生ぬるいような特異な暑さの国にいるにも関わらず、彼のまわりにはいい香りが漂っていそうな、、、トム・クルーズってそういう男だよね。
それが役を邪魔しているのか、実在したバリー・シールもトムのような憎めない?犯罪者だったのか。彼も話も爽やかに進んでいく感じがして、イマイチ乗れなかった。
戦争中の国の偉いひとたちなんて、まちがいなくクズばかりなんだろうけど、そのなかであれよあれよとノーを言えずに金に溺れていったバリー・シール。
だけど一度も理性は失っていなかった様子。妻や家族を心から愛していたのは誰がみてもわかるし、じぶんの身、家族の身が危ないとわかったとき、バリーは迷わずじぶんの犠牲を選ぶ。当然と言えば当然だけど、トム・クルーズだからかひときわ潔くみえた。
テンポがよく軽快、実話をもとにしている割には重さを感じない。だけどイマイチだったのは、悪党になりきれないバリー・シールがずっと軽快だからなのかも。
万一を常に考えていたであろうバリーだけど、実際にピンチに陥ったとき、金や家族や仕事を思い浮かべて何かしらの葛藤や苦労があったはずだけど、それらを意図的に描いていなかったように思う。コメディータッチでいたいのか、本当にこんな人物だったのか、実はあたたかい人間というのではなく、実は単に淡白な人間だったのかな?なんて思ったりもしたし。
淡々と進む代わりに、バリー・シールがどう考えていたのかをうかがい知ることができなかったから、ずっと客観的にバリーを眺めている感じで終わった気がする。
バリー・シールの本音が表に出たのは、作中ナレーションのように何度か出ていた、死ぬ間際のビデオテープなんだろうけど、感情はみることができなかったとおもう。なんだかぬくもりを感じない伝説のひと、みたいなかんじで、とてもフィクション。