2019.5.8
仮面の男(1998)
原題:The Man in the Iron Mask
監督は「ブレイブ・ハート」(1995)や「パール・ハーバー」(2001)の脚本を手がけたランダル・ウォレス。
第19回ゴールデンラズベリー賞最低スクリーンカップル賞を受賞してるよ。
仮面の男(1998)の映画情報
原題 | The Man in the Iron Mask | ||
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制作年 | 1998年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 132分 | ジャンル | 時代劇 |
映倫 | G |
監督 | ランドール・ウォレス |
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キャスト | レオナルド・ディカプリオ |
以下「仮面の男(1998)」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「仮面の男(1998)」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
仮面の男(1998)のあらすじ・ストーリー
1662年のフランス、国王ルイ14世(レオナルド・ディカプリオ)は国民に食糧を与えず貧乏な暮らしをさせ、自身は優雅な毎日を送る暴君だった。
かつての四銃士のひとりダルタニアン(ガブリエル・バーン)は、ルイ14世に銃士隊長として仕えていた。アラミス(ジェレミー・アイアンズ)、アトス(ジョン・マルコヴィッチ)、ポルトス(ジェラール・ドパルデュー)は現役を引退していた。
あるときルイ14世は、国王に反発した組織イエズス会のひとりに襲われ、アラミスにイエズス会の指導者を探し出して殺すよう命じた。
アラミスは命を受けたが、実はイエズス会の指導者は自分であり、国を滅ぼしかねない国王を退かせる計画を思いついたことをかつての盟友であるアトス、ポルトス、ダルタニアンに伝えた。
最愛の息子をルイ14世のせいで亡くしてしまったアトスとかつての国王ルイ13世に仕え忠誠を誓っていたころの生きがいをなくし、自殺しようとするなど心に闇を抱えていたポルトスと共に、ルイ14世の生き別れの双子の弟を国王にすり替える作戦を決行するが…。
仮面の男(1998)をみた記録
1662年のフランス、国王ルイ14世は国民に食糧を与えず貧乏な暮らしをさせ、自身は優雅な毎日を送る暴君だった。
かつてルイ13世に仕え、名を馳せたダルタニアン、アラミス、アトス、ポルトスの四銃士は、ダルタニアンを除き現役を引退、ダルタニアンはルイ14世にも銃士隊長として仕えていた。
国は戦争と貧困で弱っていくなか、イエズス会という国王へ反発した組織ができ、あるときルイ14世はイエズス会のひとりに襲われるもダルタニアンが守って助かった。ルイ14世は、司祭になったアラミスを呼び出し、イエズス会の指導者を探し出して殺すよう命じた。アラミスは命を受けたが、実はイエズス会の指導者は自分であり、国を滅ぼしかねない国王を退かせる計画を思いついたことをかつての盟友であるアトス、ポルトス、ダルタニアンに伝えた。
最愛の息子をルイ14世のせいで亡くしてしまったアトスとかつての国王ルイ13世に仕え忠誠を誓っていたころの生きがいをなくし、自殺しようとするなど心に闇を抱えていたポルトスは、アラミスに協力すると決めたが、ダルタニアンはルイ14世に仕える身で良き王になるよう期待し支えていたため拒否した。
アラミスの作戦は実行に移された。ルイ14世には双子の弟がいて、顔は仮面で覆われ、牢屋に幽閉されていた。三人は弟フィリップを牢屋から助けだし、フィリップとルイ14世を入れ替わらせる計画がはじまった。フィリップは国王に成り代わるため、ひとつひとつ国王にふさわしい作法を学んだ。
三週間後、宮殿内で行われる仮面舞踏会のときに二人をすり替える作戦が決行された。しかし、国王が入れ替わったことに気づいたダルタニアンのせいで失敗に終わり、フィリップはまた仮面をつけられ牢屋に幽閉されてしまう。
しかし、アラミス、アトス、ポルトスの三人のもとに、ダルタニアンから手紙が届いた。フィリップが幽閉された牢獄の場所と、衛兵を交代させるのを10分遅らせるため、その間にフィリップを助け出せというメッセージだった。
三人は牢獄に向かった。ダルタニアンも、皇太后に別れを告げ牢獄に向かった。その後を追って、兵士を連れてルイ14世も牢獄に向かった。
フィリップを助けた三人とダルタニアンは、兵士たちに追い詰められてしまう。降伏することを考えるが、ダルタニアンは我が子である王を捨てられないと告白し、四銃士とフィリップはルイ14世たちに堂々と立ち向かうことを決意した。四銃士は、かつての英雄四銃士を敵にしていることに戸惑う若い銃兵士たちを身をもってねじ伏せ、若い銃兵士たちは攻撃の手を止めざるをえなかった。
どうにもならなくなったルイ14世は、自分の剣でフィリップを殺そうとするが、ダルタニアンが盾になり我が子を守った。「昔からこんな最期を望んでいた。我らはひとつ栄光の…」とことばを残して息を引き取った。フィリップは、「仮面を被っていたのはあなただ」とダルタニアンの胸で泣き崩れた。
フィリップは王に成り代わり、ルイ14世は他人を苦しめた罪を贖わせるよう命じた。その後、国王からの恩赦を受け郊外へ移され、好待遇で静かに暮らした、
アラミス、アトス、ポルトスはフィリップの相談役となり、英雄として讃えられた。
ルイ14世は、国民に食糧と繁栄と平和をもたらし、フランスでもっとも偉大なる名君として歴史に名を残した。
思いがけない荒っぽい作りに驚いたけど、四銃士の結束と、四銃士の国への忠誠心、フィリップの美しい心、皇太后とダルタニアンの秘密の愛にガチ泣きしてしまった。
たまにケンカするけどなにもなかったかのように集っちゃう親友みたいな四銃士の結束。おまえたちとだったら死んだっていいってゆー、相当なマブダチ感がかっこいい。
ルイ13世に尽くしてきた四銃士たちの忠誠心はどんなものなのか。じぶんの命を捨ててでも守ろうと思う存在てのは、血が繋がっているわけでもないのに育めるのは相当なことだ。いまの時代では、いわゆるブラック企業みたいなかんじで、忠誠!?ダサすぎる、なんて言われそうだけど、そんなことない、命を張るものは人それぞれ、彼らは守るべき国王がすべてで、生きる糧だったのがよくわかる。ま、ダルタニアンにおいては、結果、忠誠心云々言っていたけど、皇太后と不倫関係にあった事実があるから”忠誠”はどこいったんだ?と思わざるをえないけども。
6年も仮面を被せられて幽閉されていたフィリップ、人間は傷つくほどやさしくなれるというのは本当なんだろうな。だれにでもやさしくしちゃうフィリップを育てたおばあちゃんの育て方に感服。
皇太后とダルタニアンの秘密の愛、死罪確定の超ド級の大スキャンダル。みんなが忠誠を誓ったルイ13世を裏切っているかのように皇太后を孕ませたダルタニアンに、さすがの窮地でだれも文句を言うやつはさすがにいなかったけど、おまえひとりで皇太后とイチャこいていたのか!と思わずにはいられない事実。だけど、あんな男ダルタニアンだったら、惚れてしまう皇太后の気持ちもわかるから悲しい。自分はもう生きて帰れないはずだと皇太后のもとを訪れ、遠くからさよならと愛を送ったあのシーンは、とってもかっこよかった。ダルタニアンの一人勝ちが確定したシーンでもある。
豪華キャストが送る時代劇、思ったよりもブツ切りでガキくさい作戦に不倫、脚本に驚くところがあるけども、とってもおもしろかったよ。
「仮面を被っていたのはあなただったんですね」のひと言は、この映画をすこし安っぽくしたような気がするけど、それを省いてもとてもいい話だった。
ちなみに、この映画の舞台である1662年ころ、日本は江戸時代。当然ながら、フランスとの文明格差はすごいものだっただろう。日本は江戸時代か〜、フランスってオシャレだな〜。
レオナルド・ディカプリオ
フランス国民を危機にさらした暴君と、国を繁栄に導いた名君を演じたレオナルド・ディカプリオ。1974年生まれ、当時23-24歳くらい。
「タイタニック」(1997)の翌年の映画だけど、やっぱりこの役者はどんな映画でも漏れなく役者だな。
圧倒的存在感みたいなものは消しつつ、しっかりその重要さを目元で演じている。彼の映画をたくさんみたことがないからか、みるたびに好き度が増していくかんじ。