2022.6.26
ザ・ロストシティ
ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ロシアでは公開取り止めとなっている。
ザ・ロストシティの映画情報
原題 | The Lost City | ||
---|---|---|---|
制作年 | 2022年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 112分 | ジャンル | コメディ |
映倫 | G | ||
オフィシャルWeb | https://thelostcity.jp/ |
監督 | アーロン・ニー、アダム・ニー |
---|---|
キャスト | サンドラ・ブロック |
以下「ザ・ロストシティ」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「ザ・ロストシティ」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
ザ・ロストシティのあらすじ・ストーリー
新作のロマティックなアドベンチャー小説を完成させ、宣伝ツアーに駆り出された小説家ロレッタ(サンドラ・ブロック)は謎の億万長者フェアファックス(ダニエル・ラドクリフ)に突然南の島に連れ去られてしまう。
なんと、彼はロレッタの小説から、彼女が伝説の古代都市【ロストシティ】の場所を知っていると確信したのだった。
そんなロレッタ誘拐事件を知り、南の島に真っ先に駆けつけたのは、ウザいモデルのアラン(チャニング・テイタム)。
対象的な性格の2人はしぶしぶ手を組むも、予測不能のハプニングが連続!
彼らはこのロストシティに隠された「謎」を解き明かし無事に抜け出すことができるのだろうか!?
ザ・ロストシティをみた記録
サンドラ・ブラック、チャニング・テイタム、ブラッド・ピットと顔を揃えているにもかかわらず、上映本数も少ないし、それも小さいスクリーンでのみ!という期待されていない「ザ・ロストシティ」。北米ではヒットしていたのに、日本でのプロモーションはまったくといっていいほど力を入れていない理由は、もしかしたら"ややおもろ"にとどまったからなのかも。
早々に"ややおもろ"なんて言ってしまったけれど、このメンツでまさかの冒険モノである点と詰めの甘さに問題があると勝手に思っている。
とある夫と死別した小説家と、小説の表紙モデルがジャングルで古代の謎を解き明かす。偏見ではあるけれど、この手の映画はやや売れる方向に片足突っ込んできた役者とこれから売れるであろうイチオシのヒロインがキャスティングされるようなテイスト。夫と死別した未亡人である時点で、フレッシュなキャスティングが相応しくなくなるのだけど、今さら冒険コメディー!?と驚きが隠せない役者たち。さすがにもう深みのあるテーマを選んで決めるんじゃないのか、と思うようなランクの役者たち。
そんな役者が作るコメディーというのも、逆に新鮮だと捉えてたのしめると言えばそうなのだけど…ストーリーの詰めの甘さが少々。亡き夫と小説家がどれだけ深い絆があったか、小説家と広報ベスとの関係、SNS担当の必要性、小説家と表紙モデルの関係、トレーナーはどんな人物か、フェアファックス一族の次男がどう落ちこぼれてきたか、狂気さはどこからきたのか、などなど、あとほんのすこしエピソードがあればすべてきれいにおさまったり、ジーンとしたり、感動したり、笑えたりするはずなのに、多くを伝えずただコミカルに唐突に強引に描かれているように思う。だからか薄い反応にならざるをえず、詰めの甘さを感じてしまった。まさかそこを狙っているのだとしたら、その目的は果たしているのだけど。
いざ冒険がはじまる!の前までのほうがおもしろかったのが正直なところ。
そろそろ休業や引退が噂されている大物役者たちが出ているだけあって、とても期待していたのも構えすぎだったのかもしれない。サンドラ・ブロックもチャニング・テイタムもブラッド・ピットもダニエル・ラドクリフも出ているというだけで成立しちゃっている映画なので、もちろんおもしろかったのだけど、もう一歩、クライマックスに向けて丁寧な説明があればもっと楽しめたように思う。めちゃめちゃに期待していくと、ちょっと裏切られちゃうと思うよ。