2018.5.15
セブン
原題:Seven
セブンの映画情報
原題 | Seven | ||
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制作年 | 1995年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 126分 | ジャンル | サスペンス |
映倫 | G |
監督 | デヴィッド・フィンチャー |
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キャスト | ブラッド・ピット |
以下「セブン」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「セブン」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
セブンのあらすじ・ストーリー
ある日、太った男がスパゲティーを12時間食べさせられて殺された事件が発生した。定年間近のサマセット刑事(モーガン・フリーマン)と街にやってきたばかりのミルズ刑事(ブラッド・ピット)が事件を担当した。
捜査がはじまると、同一犯による異常な殺人事件が再び起こった。サマセット刑事たちは、”七つの大罪”になぞらえた連続殺人事件を小さな手がかりをヒントに解明していくが…。
セブンをみた記録
20年以上まえの映画だけど未だにおもしろいね。最近の映画でこの映画を超えられるもの、そうないよね。1995年前後、というか90年代の映画はおもしろいものが多くて、個人的には黄金時代だよ。
“七つの大罪”になぞらえて起こった殺人事件。”七つの大罪”は日本人には馴染みがないよね。キリスト教の言葉だから、聞いたことはあるけどピンとくる人は少ないはず。”七つの大罪”は「暴食」「色欲」「強欲」「憤怒」「怠惰」「傲慢」「嫉妬」。映画の中での翻訳は少し言葉が違ったかな。
小さな手がかりを見つけて、わずかずつ犯人に近づいていく展開が絶妙にスリリング。異常者の殺人は怖いもの見たさ・・・というのもあるのかも。目を背けたくなるようなシーンばかりなのに。個人的にはサイコパス的な殺人犯の映画はセブンが最強。他にもたくさんあるのだろうけど、あまり好んで見ないのだけど、殺戮の手段や方法云々は知らないけど、サスペンス性の高さがベスト。
人間ドラマもいいスパイス。サマセット刑事は、機会はあったものの結婚することなく定年を迎え、その後もひっそりと暮らそうとしている。刑事に未練もなく、解決できなかった事件に、重い後悔はなさそう。長く犯罪者や報われない被害者たちをみたことで、諦めを覚えたような。処理をするために刑事をしているような。
一方ミルズ刑事は、かつてサマセット刑事もそんな時期があったと語るように、犯罪者を捕まえることに闘志を燃やす。新たな街ということもあって、都会に出てきたくはなかった妻とともに、やり甲斐に燃えまくる正義感の強い男。ミルズ刑事の妻トレーシーは、いままで暮らしていた街とずいぶん違う都会に慣れず、相談できるひともいない。夫は新しい街で、しかも凶悪な犯人を追うために多忙だから頼りにしてはいけない。描写は多くはないものの、ひとりきりの彼女は特に心細い毎日だったことが想像できる。
人間模様も繊細に描かれていて、事件の真相に近づくことと、この事件が解決したとしても、この人たちはしあわせにやっていけるのかを心配する気持ちにすらなった。
衝撃的だった映画だし、ひいき目があるかもしれないけど、たぶんまた20年後くらいにまたみるんだろうな。おもしろいから。
そういえば、ラストにミルズ刑事宛の荷物を届ける配達員のセリフの翻訳字幕が気になった。
7時かっきりに届けてくれって
かっきり。かっきり。
ぴったりの意味の”きっかり”だとおもっていたけど、かっきりって言い方もあるんだね。