2019.9.8
トゥルー・クライム
原作はアンドリュー・クラヴァンの小説『真夜中の死線』。
おそらくクリント・イーストウッドが68歳ころに撮影しているけど、娘ケイト役の女の子は彼の実の娘だそう。男性はいつまでも男性だろうけど、それにしてもあの年齢であんな小さな娘がいるなんてビックリだね!
カテゴリー:ドラマ
トゥルー・クライムの映画情報
原題 | True Crime | ||
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制作年 | 1999年 | 制作国 | アメリカ |
上映時間 | 127分 | ジャンル | クライムドラマ |
映倫 | G |
監督 | クリント・イーストウッド |
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キャスト | クリント・イーストウッド |
以下「トゥルー・クライム」の感想・評価・レビューの内容は、ネタバレを含む場合があります。
「トゥルー・クライム」をまだご覧になられていない方は、十分にご注意ください。
トゥルー・クライムのあらすじ・ストーリー
6年前、オークランドのコンビニで妊婦のエミリーが殺される事件が起きた。犯人は黒人のフランク・ルイス・ビーチャム(イザイア・ワシントン)とされ、まもなく死刑が執行されるときだった。
死刑執行の日、新聞記者ミシェルがビーチャムに面会にいくはずだったが前の晩に交通事故で亡くなり、代わりにエベレット(クリント・イーストウッド)がビーチャムのところへいくことになった。エベレットは、ビーチャム事件を調べてみたところ、なにかにおうと感じた。実際にビーチャムに面会すると、無実を訴える彼に勘が働き、無実を信じた。
だれも無実を信じる者はいなかったが、ひとり事件をもう一度調べはじめた。2人目撃者がいたとされ、実際に話を聞いてみると脚色されたように聞こえたエベレットは、さらに深く掘り下げみたところ、現場にいたとされる少年ウォレンに行きついた。ウォレンの住所を訪ねると、ウォレンの祖母が迎え、祖母からウォレンはすでに亡くなったと教えられた。
エベレットは、もうどうにもならないと諦め、まもなく死刑執行というとき、行きつけのバーでビーチャム事件の死刑執行のニュースが流れていたのをみて一目散に店を出て急いだ。ニュースで流れていた亡くなったエミリーの写真のネックレスを、訪ねたウォレンの祖母がしていたことに気づいたからだった。
事件当日、ウォレンはコンビニ強盗に押し入りエミリーを銃で撃ち、していたネックレスを奪って逃げたのだった。ネックレスに刻まれていたイニシャルはたまたま祖母と同じだった。ふたりは車を飛ばして州知事のもとへ走った。そのころ、死刑は執り行われている最中。あとほんの数十秒で命が消えようとしていたそのとき、州知事からの電話で死刑は中断された。
しばらくしてクリスマス。エベレットは街で娘のためのプレゼントを買った。店を出ると、家族でクリスマスの街を歩くビーチャムを見かけた。ビーチャムはエベレットに気づいて、しあわせそうに笑うのだった。
トゥルー・クライムをみた記録
原作があるのでなんとも言えないけど、疑問がいくつか残った。
- なぜエベレットがあの年齢で未だにチャラついていて、下半身が暴れん坊な人物像であるべきだったのか。
- なぜエベレットのまえに2度もホームレス風な物乞いおじさんが登場したのか。
- なぜ妻を寝取られたボブはエベレットにあの程度で済んでいたのか。
さいごのボブの件は、ボブが変わった奴だということで片付くからいいのだけど、エベレットが浮気性のろくでなしである必要性がよくわからなかった。家庭はボロボロ、だけど仕事の腕はピカイチで鼻が効く的なところなのだろうけど、だからってなんら揺さぶられない。
だれも陥れようとしているわけではない、単純に調査が至らなかった、ということのようだったけど、そんな中途半端で死刑が決定するなんて──と思うよね。それに気づいたのが、勘を頼りに生きてきた自由奔放ジャーナリストのエベレット。いくら遊び呆けていたとしても、ジャーナリスト魂は一度騒ぎ出すと止められないらしく、そのあたりは若干チャラさとリンクしているところがありそう。
なんとなく、あたしの勘的にはハッピーエンドだろうと思っていて、ビーチャムがどうにか死刑を免れるだろうと鼻が効いていたためか、残念ながらハラハラドキドキとまではならず、珍しくクリント・イーストウッドの映画に圧倒されなかった。
ただ、クリント・イーストウッドだからこその映画であったことは感じる。もし彼ではないだれかが主演だったら、もっと評価は低そうな気がする。だけどさすがに、小さな娘がいる70手前のチャラ男ジャーナリストは不自然で不自然で不自然で不自然だよ。